療育特化型事業所 ディアーズ1'st

支援事例case

お友達と一緒に遊べるようになった

Aくん(4歳)

衝動性があり、自分の思い通りにいかないことや気になったことがあるとお友達や先生に対して手がでてしまい、園からも毎日の利用は控えてほしいと言われたとのことで相談がありました。

療育方針・支援方法

1対1の場面での言語理解は年齢相応でしたが、表出では単語が中心で語彙も少なく、自分のやりたいことなどを伝えることは苦手でした。また姿勢保持の苦手さも著名で、粗大運動の未熟さもみられていました。それにより、衝動性のコントロールが難しく、言葉よりも先に手が出てしまっているお子さんでした。
療育の中では、最初に身体作りから取り組み、姿勢保持・粗大運動の向上を促していくことで、徐々に衝動的な行動が減っていきました。姿勢を保持する力が伸びてきたことで、聞き取り課題にも取り組めるようになり、言葉でのやりとりができるようになっていきました。最終的には通常学級に所属し、お友達とも楽しく遊べるようになりました。

他者意識が広がり、言葉が増えた

Bくん(2歳)

自閉症・知的障害と診断され、言葉の発達が遅く、他者意識が乏しいため、コミュニケーションをとることが難しいとご相談を頂きました。遊び方は部屋の中を動き回るのみで1人遊びも難しいとのことでした。

療育方針・支援方法

初期評価時、事業所内をうろうろしてしまい何かで遊び続けたり、セラピストからの提案に乗ることは難しい状況でした。このことから、遊びや玩具、身体の使い方のイメージやバリエーションが少ないことが示唆されました。また、Bくんの遊びの中にセラピストと一緒に遊んで楽しいというイメージが持つことができていないと考えられました。療育方針として、様々な遊びを楽しむこと(遊び方・身体の使い方のバリエーションを増やす)、セラピストと一緒に遊ぶことを楽しむ(他者意識の向上)を目標に介入していきました。Bくんの興味のあるものから始め、その遊びの中で色々な遊び方があることを体験していくことで、遊び方のバリエーションが増えてきました。徐々に人を介する遊びをいれていく事で「もう1回」「やって」などの言葉が増え、他者意識が広がっていきました。

お箸を使ってごはんが食べられるようになった

Cさん(5歳)

指先の不器用さがあり、鉛筆操作やはさみなどの巧緻操作を苦手としていました。特に箸操作に関しては、箸を持つことも嫌がるとのことでした。

療育方針・支援方法

初回評価をさせていただくと、指先の分離が難しく、肩回りも不安定のため、箸操作を始めるにはまだ早い状況でした。本人の中でも上手く持てないと感じており、食べこぼしもあるため、箸操作に対する不安が強くなってしまっている状況でした。療育の中では、最初、箸は使わず肩回りを安定させる課題を中心に行ってもらいました。自宅内では柄が円錐状になっているスプーンを使ってもらい3指握りを意識的に取り組んでもらいました。徐々に3指握りが安定していき、鉛筆操作などで握りこまなくなった段階で箸練習に移行していきました。年長になる頃には、箸を使ってごはんを食べられるようになりました。

ひらがなが読めるようになった

Dくん(小学1年生 )

学校は楽しく通えているもののひらがなが読めず、学習に遅れがでてきているとのご相談がありました。

療育方針・支援方法

評価時、ひらがなは名前以外ほとんど読めない状況で、取り組むこと自体に強い拒否がみられていました。眼球運動や視知覚機能の未成熟さもあり、△等の図形を模写することにも苦手さがみられていました。介入当初は風船バレーや迷路など目で追う課題を実施し、タングラム等で図形を立体的に理解することから始めました。ひらがなに関しては、好きなキャラクターと関連させながら進めていくことで拒否感がなくなっていきました。2年生になる頃には、ひらがなは読めるようになり、カタカナの学習にも取り組めるようになりました。

お友達と言葉のキャッチボールができるようになった

Eさん(小学2年生)

お友達とのやりとりの中で自分の話を一方的に話してしまう、遮って話してしまうといった様子があるほか、相手の意図とは異なる受け取り方をしてしまうために話が嚙み合わないという主訴が聞かれていました。

療育方針・支援方法

学校訪問時に実際の場面を評価したところ、全体指示では内容を聞き取ることができておらず、周りをみながら行動している様子がみられていました。お友達とのやりとりでも、正しく話を聞き取れないために、理解がずれてしまうことが考えられました。個別評価では長い文になると、内容を記憶することが難しいということもわかりました。療育の中では聞き取る課題やワーキングメモリの向上を中心にアプローチしていきました。またSSTの中で「話を遮られたら」どういう気持ちになるかという課題を実施していき、相手の気持ちについての理解を深めていきました。その結果、他者が話しているときに我慢ができたり、相手の話を聞いてから返答を返す場面が増えていきました。

休み時間にもなわとびをやるようになった

Fくん(小学1年生)

協調運動の苦手さがあり、なわとびや鉄棒ができず、体育に対して自信がなくなっているとのことでした

療育方針・支援方法

自尊心の向上を含めて、毎年学校の体育で実施する縄跳びから介入していきました。縄跳び動作を評価するとジャンプと縄を回す動作が同時になってしまうこと、着地時に姿勢が崩れてしまい、連続で縄を回す姿勢が作れないことが原因でした。まずは安定して両脚での連続ジャンプができることから介入していきました。連続での両足ジャンプが安定してきたら、ジャンプ中に手を叩くなど協調動作の練習をとりいれていき、最終的には一人縄跳びができるようになりました。本人からは「休み時間に友達と縄跳びやってるんだ」という話も聞かれるようになりました。